4の記憶
ブログタイトルとは真逆の天気。でも、雨天や曇天の仄暗い雰囲気は好きだ。寂しげで悲しげな風景も好きだ。
この日は風も冷たく、こんな雨風の強い日に訪れる観光客は私くらいなもの。うん…本当に周りには誰もいない。
カッパとレインブーツ、剥き出しのカメラ。不規則に叩きつけてくる海風に傘は役に立たない。諦めて途中で閉じてしまった。
岩肌に自生したススキも海風に頑張って耐えている。
寂しげで、どんよりとした天気。
フラフラと独り海へ向かって歩いている姿を目撃されたら、見方によっては危うい人に思われるかもしれない。
けど構わない。私は久々に波の音を感じたいから。
海岸へ来る途中から気になっていた花。
イソギクとツワブキ。この時期、この島に多く見られる花々。雨の日の薄暗い茂みからでも目立つ黄色の花。
手入れされた色鮮やかな花々も美しいけれど、ありのままで咲き誇る姿…朽ちかけの美しさってあると思う。
足元の小さな秋。紅葉は木の大きさだけじゃない。これだけも嬉しくなる。
心折れそうな雨風の強い一日。誰ともすれ違わなかった島の公園。とっても非日常的な空間。
びしょ濡れになってしまったカメラとレンズには申し訳なかったけど、こういった悪天候だからこそ撮れる写真、私なりに新しい発見があった。
覚悟を決めて、次回も雨風が強い日に出かけようと決意した、この時の記憶。