3の記憶
レンズを購入した。50mmの単焦点…撮るたびにワクワクする。
この高揚感、久々。
FUJIFILMユーザーだった頃、愛用していたレッドバッチのズームレンズ、「XF50-140mm F2.8R LM OIS WR」を使用していた時とワクワク感が似ている。
ボケ味は好み。けれど、写したい被写体のシルエットはしっかり残したい。
このレンズ、私が撮りたい被写体をしっかり残してくれる。うん…そんな気がする。
開放F値は1.2。この付近の絞りで撮る事が楽しい。今はね…
5.6以上になったらどんな写りをしてくれるのだろうか。それは今後の楽しみ。
だけど、絞りの徘徊は1.2周辺でウロウロしているかも。だって私のイメージをしっかりと表現してくれているから。
この野良ちゃんは人懐っこくて、人慣れしてる。毛並みも毛艶も綺麗、なにより痩せてない。近寄っても逃げずにポーズをとってくれる素敵なモデルさん。
「猫ポトレ」、被写体はあなたに決定。今度、お礼にチュールをあげよう。
撮り続けているうちに「あ、これだぁ〜」と感じる瞬間。
その感覚を幾度も感じ得たら、やはりそれは求めていたレンズだろうし、表現したかった写りなのかもしれない。
今日、何度もそう感じた。このレンズに巡り逢えた事に感謝。
重量1090gのこのレンズ…私には持ち続ける事がちょっと辛いけど、この感謝の気持ちはいつまでも持ち続けたい。そう感じた今日の記憶。
2の記憶
とにかく猫が好きだ。特に寝顔と寝姿。
子供の頃から猫と共に育ってきて、彼らは何十代目になるのだろう…歌舞伎や落語のように歴代同じ名前を襲名している子達もいる。
できれば私がこのお腹に顔を埋めたい…でも今日は「先客」がいるからグッと我慢。
2人がこうして寝るようになったら寒くなってきた証拠。我が家の風物詩。
実は、我が家の猫達はカメラが苦手。カメラを構えた姿…彼らには異様に見えるのか、すぐに逃亡する。起きている時は望遠レンズを使わないと撮る事ができない。
でも今日はぐっすりと寝ているから大丈夫だね。
35mmの焦点域だと少し広いから、起こさないようにソロリソロリと寄って撮る。
そろそろ50mmのレンズも検討しよう。すやすやと眠る寝顔を眺めつつ、物欲への思いを寄せた今日の記憶。
1の記憶
写真を撮るっていう行為が時々辛くなる、ううん、辛くなるというよりわからなくなる。
私は一体何をテーマに撮り続けているんだろうって。
ホントだったら、専門のジャンルを設けて撮り続けられたらどれほど幸せだろうか…
だけど、私は被写体のジャンルを絞る事ができない。だって気になるものは、いつも日常に溢れているから。
普段なら気づかないのに、いえ、気づいているけど心に留めてないだけかもしれない。
だから写真に留める。
辛いとか悶えているくせに、結局好きなんです…写真を撮る事が。特に35mmの単焦点が好きでたまらない。
広かったら寄ればいいし、狭かったら引けばいい、近づきたかったら攻めればいい。
定石の撮影スタイル。他の焦点域よりこのレンズの時は結構移動している気がする。うん、かなり…
ただ、やり直しのきかないスナップには広すぎるかも。
そこが難しいよね。
構図は2の次、3の次、好きなものや気になるものが最優先。
ロケハン含めた撮影旅行も楽しいけれど、身軽に散歩しながらの撮影だからこそ、どっしり構えない、考えない。
むしろ、この時ばかりは直感を信じてる。気負わず撮れる瞬間ってホント幸せ。
せっかく出会った大好きな写真。
それが辛いと感じた時こそスナップで考え方を変えてみようと思ってる。
それが今日の記憶。